白蘭先生の授業風景2
白蘭「はい、授業始めまーす。今日はちょっと変わった実技をするので、皆良く聞く様にー」
正一「また何を企んでるんですか、白蘭先生」
白蘭「企んでるだなんて人聞きの悪い。あんまりピリピリしてると、またお腹痛くなっちゃうよ?」
正一「毎度毎度、誰のせいだと…あ、もう痛くなってきた」
白蘭「ホラホラ、余り無理しないで。という訳で、早速走って貰おうかな」
正一「言ってる事が、最初と最後でえらく違う気がするんですけど」
白蘭「気にしない、気にしない。それでは授業内容を発表しまーす」
正一「授業って発表する様なものじゃないでしょう」
白蘭「細かい男は嫌われるよ、正チャン。えーと、気を取り直して…と。今から皆には、ある人を追い駆けて貰います。そのある人とは、皆も良く知っている、先日転入してきた三浦ハルちゃんなのですが」
正一「転入じゃなく、白蘭先生が拉致してきただけじゃないですか…」
白蘭「そのハルちゃんが、先程僕の部屋から居なくなっているのが解りました。恐らく逃げたんだろうと思いますが、まだ学園の敷地内から出ていない筈なので、皆で捕まえて下さい。…また簀巻きにして閉じ込めておくから」
正一「いやそれ、生徒の扱いじゃないですし。ボソッと怖い事呟かないで下さいっ」
白蘭「見事捕まえた人には、成績Aランク付けるつもりなんで、宜しくね」
正一「無視するのは構いませんから、彼女をこのままボンゴレ学園に帰してやりましょうよ…」
白蘭「やだよ。だってハルはもうミルフィオーレが貰ったんだから」
正一「あんた本当に教師ですか!そんな、給料の現物支給じゃないんですから、人を簡単に貰うだの言わないで下さい」
白蘭「君もなかなか酷い事を言ってると思うけどねー。でも遅いと思うよ?皆、もう探しに行っちゃったし」
正一「え」
白蘭「うんうん、皆素直で良いねぇ」
正一「うああぁ、胃が…」
ハル「はひ、此処は何処でしょう…。迷ってしまいました」
スパ「ちょっと、部品踏まないで」
ハル「す、すみません!!」
スパ「ん」
ハル「こんな所に人が居るなんて気付きませんでした。…あ、あのー…。ちょっとお聞きしたい事があるのですが」
スパ「何?」
ハル「貴方のお名前は…じゃなくて、この学校から出るにはどう行けば良いのでしょうか?」
スパ「あぁ、無理」
ハル「無理?」
スパ「うん、無理。此処は白蘭が許可しないと出入り出来ない仕組みになってるから、入るのも難しければ出るのも難しいんだ。どうしても出たいなら、白蘭の所に行ってみると良い」
ハル「そ、それこそ無理です!」
スパ「?」
ハル「あの人の所に戻ったりなんかしたら、ハルはまた簀巻きにされてゴロゴロと転がされますっ!白蘭さんは絶対、人を玩具か何かと勘違いしてるんですよ…。ハルがこの学園の生徒になると言うまで、朝から晩まで授業が無い間は転がされ、擽られ、挙句には目の前でケーキを平らげられて……あぁぁ、思い出すだけでもアングリー精神が沸々と煮えたぎってきます!ハードボイルドハルになりそうです!!」
スパ「アングリー?ハングリーの間違いじゃなく?今、凄い音がアンタの腹からした」
ハル「うぅ、実況してくれなくても良いのに…」
スパ「説明できる文章が無いから、仕方が無い」
ハル「それはそうなんですけど…。と、とにかく!アングリーです!!アングリーで合ってます。…今は、ちょっとハングリーですけど…」
スパ「あげる」
ハル「はひ…これ、キャンディーですか?」
スパ「うん。苺味」
ハル「あ、有難う御座います…。美味しい」
スパ「それは良かった」